2020年1月28日火曜日

新型肺炎について。

 中国の武漢市における新型肺炎については、どの放送局でも連日ニュースとなっている。今や新種のコロナウィルスによる感染は、瞬く間に世界をまたぎ、その感染者の存在地域は以前のSARSにも勝るとも劣らない状況である。あの時も報道はすごかったが、今回もそれに引けを取らないか、それ以上に騒々しいものだ。

ネット上でも、武漢市の様子や病院内の壮絶な様子を映した動画が出回り、中には事態を煽り立てているもの、別の動画を混ぜっ返して流しているものなど、玉石入り混じった状態だ。なので、今回の騒動でも課題となっているのは(病気の他に何かあるとすればは)そうしたデタラメな情報流布の事態のことなのではないだろうか。

 新型肺炎の発生から現在に至るまでの間、致死率は3%と以前のSARSほど高くはないし、死因も免疫力の低い高齢者や重い基礎疾患のある方に限られているという。Twitterでも、医療関係者による客観的なアドバイスと情報提供があって、海外でもある程度の確証あるデータは出ているだろうから、こうした情報に関しては間違いはないと思われる。ただ、中国当局がどれ程正確な情報を出しているかは判然としない。
予防としては、手洗いとマスクの着用、身体を健全な状態に保つなどと言われている。もちろん、疾患保有者との接触を避ける必要はあるだろうけど、我々が普段の生活の中で心配するような状況になるのは、当分の間はなさそうである。

さて、この新型ウィルスについては、なぜこうも騒動になっているのかということ。ウィルスの出所が不明であること、その感染力が極めて広範囲かつ強力であること、いったん重度化してしまうと重篤な症状に陥ること、感染者の全体像が把握できない事、根治できる薬剤やワクチンがないこと、そしてウィルスは刻々と変化するということなどだろうか。
ただし、必ずしも「感染力が強い=致死率が高い」という事にはならない。ウィルスも馬鹿ではないので、宿主をあっさり殺してしまっては種の保存ができない。なので、感染力が高い場合、かえって致死率が下がるというケースもある。これは逆の場合もあり、致死率が高い場合は、感染力も条件的に限られてくるということもあり得る。

また、これまでの世界を揺るがすほどのウィルス性疾患を見るに、エボラ出血熱やSARS、エイズなどは、その原因が野生の動物を現地の方が生で食していたなどが原因で、宿主からヒトに感染したという特徴が見られる。今回もそうではないかと思われるが、まだその原因は不明である。ただ、野生動物からの感染というのは、極めて有力なのではないか。

流行性の重篤な症状をもたらすウィルス性の疾患としては、日本でもこの時期はインフルエンザが著名である。致死率もそこそこあり、子供から老人に至るまで、毎年必ずと言っていいほど死者を出している。また、風疹についても昨年はかなり危険な状態であったはずで、これは無料のクーポン券が対象年齢者各位に配布されるという異例の事態。私もワクチンを摂取したが、今年も拡がりを見せる様相があるとニュースで見かけた。

テレビを視ていて酷いなと思ったのは、中国からの観光客に対してボカシもなしに「マスクをしていない。非常識である」という様な報道をしているところだ。まるで、マスクをしていない中国人は感染源だと言わんばかりだ。確かにマスクの未着用は問題であるが、いくら本人から訴えられる可能性は低いとはいえ、顔にボカシをつけるとか個人の尊厳には注意してほしいと思う。春節でせっかく日本に来ているのだ。

新型ウィルスの収束は当分先になるのだろうけど、夏前には終わっているのではないか。そうなってほしいと願うばかりだ。


0 件のコメント:

コメントを投稿

Windows11

  Windows11のinsider preview版をWindows PCに入れてみた。これで2代目だが、感想としては使いやすさはあるが、真新しさは感じられないというもの。確にUIなどは刷新されているが、Windows10を簡略化したものっぽい感じだ。 おおよそ「MacOSみ...