2013年3月7日木曜日

バターン死の行進に関する文書公開

 ニュース記事で、「バターン死の行進」に関する外交文書が公開されたとの記事が上がっていた。そこには捕虜虐待行為に該当すると思われる状況の説明や、それに対する日本軍の釈明理由などが記されているようであった。太平洋戦争初期、フィリピン戦役において旧日本軍に敗北した連合軍将兵は、遠く離れた収容所まで長い道のりを歩いて行進させられたという事実がある。これについては一片の釈明もない訳であるが、しかしこの事態が虐待行為を目的として行われていたわけではないことは明白である。

戦時中、捕虜に関する協定はあったものの、これがどの国においても必ず順守されていたわけではなく、「順守されなかった」悲惨な状態があったことは、機密文書でなくともすぐにわかることだ。

スターリングラードにおいて捕虜となったドイツ軍将兵10万名ほどのうち、国へ帰れたのは約6000名ほどである。あるいは、旧日本軍の将兵においてもシベリアの抑留に関しては、多くの死亡者を出していたことは、上記の死の行進と同じことである。

記事は時事通信のようだが、これがどんな意図で記事として公開されていたのかを疑ってしまう。だいたい、日本に対して戦時中の行為を批判するような記事を書いているのは特定アジア三国の意図によるところが大きい。日本は侵略国家だというイメージ戦略がいまだに有効だと考えていること自体がすごいことだが、「竹島」や「尖閣諸島周辺の事態」について、これを当てはめようとしているのなら、遺憾ながら戦略を誤っているとしか思えない。それは情報統制された環境でのみ発揮される手段だろう。それともう一つ、安倍政権に対する批判記事に該当するのなら、これも大きな間違いであるといっておこう。今では言論の自由がリアルタイムで保障されているから、批判が殺到するような状態となれば、ニュース配信会社のクオリティを落としてしまうことにつながりかねない。

ただし、フィリピン戦において、捕虜に対する虐待その他の指示があったらしいことは判明している。大本営参謀であった辻大佐による命令がそれだが、実際には発令されることなくお蔵入りとなっている。連合軍捕虜には多数の死者が出ていることは事実だが、捕虜の待遇に関しては、日本軍内部の給与・食糧事情と、連合軍捕虜のそれとを比較しながら論じていかなければ、そもそも公平性を確保できない話だと思う。

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