2013年3月7日木曜日

Microsoft「surface」の登場について

 先日、マイクロソフトは大々的に自社のWindows8PC「」Surface」の日本での発売を開始した。しかしながら、販売ルートは限定された挙句、売り出されるのは「Pro」ではなく、「RT」のほうだった…!。しかも、昨年の初登場時から価格に変更がないようだ。これには大きな驚きを感じた。

WindowsRT機の苦戦状況を、マイクロソフトは知っているのだろうか?WindowsRT(以下RT)は搭載機種が非常に少なく、おまけに機能が限定されていると批判されているために、売り上げがいまいちである状態だ。なのに、これを押してSurface(RT)を投入するということは、よほどRTとハードスペックに自信があるのだろう。

RT機は、例えて言うならこうなるだろう。「正規師団」の中から状況に応じて戦力を抽出し、編成された臨時「戦闘旅団」を「正式な作戦単位」として制式化したようなものだと。確かに、多くの人にとっては通常の業務でマクロやAccessを使うことなんて滅多にない。そのため、おのずと頻回に使うアプリやシステムは限られてくる。その限られたニーズを抜き出して正式にスペック化し、編成されたのがRT。これは、屋外への持ち出しが頻回で、なおかつ携帯性とバッテリー持ちに優れ、コスト性や機能性に限りのある条件下で作られたPCのスペックとしては最高のものだ。しかし、これが「師団クラス」の通常Windows8PCと比較されたら、そりゃ不足が目に見えるのは間違いないことだ。RTにはこのような批判が付きまとっていることに加え、なおかつ低スペックのATOM搭載PCでもWindows8が十分に稼働するのだから、RT機の活躍は非常に限られたものになるだろう。

 こうした状況の中でSurfaceは販売が始まった。私は予想する。売り上げは大したものにはならないだろうと。

私もRT機を持っているが、それはそれとして「セカンドPC」としての役割を振った上で使っているから、なにも不十分さを感じていない。しかし、先述したとおり、多くの人にとっては力不足のスペックしか持ち合わせていない。Surfaceにはマイクロソフト社謹製(ハードはSamsung製造…)ということくらいしかポイントを見つけ出せない。これなら、昨年販売された(クラムシェルスタイルがぴったりハマっている)ASUSのPCの方が余程ましである。

ただ、謹製のRT機投入には「良いこと」だってあるはずだ。まあこれは定かではないが、RTは将来的に放棄されるリスクが残っているものの、継続してアップグレードされる可能性が残っているということだ。今年後半くらいに登場すると噂のWindows「Blue」がどうなるのか、ということだ。RTにも恩恵をもたらすような変更があればいいのだが、多分、ちょっとは何かあるのかもしれない。

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